2011年01月20日

「マーケティング3.0」を読んで、読書会してみました。

昨年より、小さな勉強会や読書会が少しづつブームになってきているという話を聞きます。自分も、先日コトラーの「マーケティング3.0」をテキストに読書会を企画しファシリテーターとして参加しました。

読書会の内容、目的等いろいろあるとは思いますが、これから読書会の開催を考えるグループもあるかもしれません。何かの参考になればということで、今回私たちが行った方法をメモしておきたいと思います。

発端は昨年、我々(創業者だったりプランナーだったり)が、サービスやプロダクトをアウトプットをするためには、インプットの絶対量と密度が欠かせない(そのインプットの結果より合理的なアウトプットを作ることも同様)。その手の仕事をしたい人にとっては読書会のようなものを継続して行ったらトレーニングになるんじゃないかなといった話を雑談の中でおこなうことがありました。たまたま、話が広がり実際に読書会に参加したいとリクエストしていただいたこともあり、とりあえずやって見ようということで、年末年始をまたぎ先週少人数でテスト的に読書会を行いました。

実際読書会を準備するにあたって、ファシリテータとして、どのように進行したら、初期の目的をある程度満たすこと(インプットの密度を高めるトレーニング)と、参加者にとって気持ちの良い刺激になること(程よい事前タスク・その場に居るだけにならない)が成立するかちょっと悩みました。ある程度の読み込みと、発言を参加者に求める形ということで、いくつかのキーワードを読書会の数日前に参加者に知らせ、当日このキーワードについて参加者の解釈を求めていく方法に落ち着きました。

今回の会の対象の範囲を「マーケティング3.0」の第1部とし、第一部の各章の3ワードづつを対象のキーワードとしました。

第1部 第1章
1)参加の時代(恊働マーケティング)
2)グローバル化のパラドックス(文化マーケティング)
3)クリエイティブ社会の時代(スピリチュアルマーケティング)

第1部 第2章
1)未来のマーケティングの基板(共創・コミュニティ・キャラクター)
2)3iコンセプトとマインド・ハート・精神について
3)価値主導マーケティングについて

キーワードの選定はコメントが多く付きそうな、重層的なコンテクストを持った個所を中心に拾うという意図で行いました。ただ、結果的に見出し的なキャッチをひろっただけになってしまった感もあります。(これはこれで悪いわけではないと思うのですが)

キーワードとそのコンテクストの関連性をひととおり理解のため、自分は図による情報の整理を行っています。
m3_1st.png

会の進行は本の頭からざっくりと内容を追いつつホワイトボードにキーワードを書き出し、参加者の解釈を聞いていきます。
fig2.jpg

字が汚くて読めないというのも大きな反省すべき問題なのですが、読書会の進行方法として改善すべきかなとおもったのは、ホワイトボードのメモを雰囲気で書いてしまったということ。ルールを設けて、最終的にキーワードー各自の解釈を俯瞰できるたりする意味のある板書にした方がよいのではと思いました。

fig3.jpg
これは「キャラクター化」についての解釈を話あった時のメモ。(消費者の思う企業イメージがキャラクターでそれに企業が近づく努力をすることを「キャラクター化」と言うのではetcなことをまとめた図なのですが‥)これだと後で見てなんだかわかりませんよね‥

posted by オーイシ at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月09日

2009年に読んだ本:「そんなんじゃクチコミしないよ。」

「そんなんじゃクチコミしないよ。ネットだけでブームは作れない新ネットマーケティング読本」はコミュニケーション・デザイナーの河野武さんのブログsmashmediaのインターネットとマーケティングに関した部分がまとまった本です。

2000年代半ばよりブログを広告メディアとして扱うバイラルマーケティングが始まると、同時にペイドブログでの商品言及がクチコミの形成には必ずしも貢献しないんじゃないか、という疑問が発生しだします。ただ、インターネットの側からブログやネットの影響力について冷静に検証しようという声はあまり大きくは聞かれませんでした。

ブログをマーケティングに組み込む価値がバズの形成だけにあるのではないという視点のドキュメントは、今ではネット上でも多く見られるようになりましたが、ハッキリとブログマーケティングにクチコミ形成を期待するのが「間違っている」という文章を読んだのは「そんなんじゃクチコミしないよ。」が最初ではないかと想います。

「そんなんじゃクチコミしないよ。」では広告としてお金を出してブロゴスフィアにクチコミが形成されるのを期待することや、そもそもインターネットの「ブームを起こす力」を過度に期待することが「間違っている」と断言しています。そして“大事なのはインターネットの強み、本当の価値を理解すること”だとしています。

では何がインターネットの強み・価値なのでしょうか

クチコミはコントロールできません。本書にもあるように、”消費者が購入検討時にブログを参考にするのは、「生」で「今」の声がそこにあるからです。生活者が購入したり、体験した商品について本音を書いているからこそ、それが読まれ、(ほんの少しかもしれませんが)影響を与えられる”のです。

「そんなんじゃクチコミしないよ。」では、消費者との深いコミュニケーションを形成できることがこそインターネットの本当の価値だと言います。

インターネットのコミュニケーションがもたらすものはなんでしょうか

CGMがマーケティングに有効だといわれているのは、” 信用度とそれ故のの影響力が一般の広告メディアに比べても高く、購買行動に大して強い影響力があるから”です。
「そんなんじゃクチコミしないよ。」のなかでは、企業とブロガーのもっと良い関係を築く方法論として、Partner Generated Media(PGM)という考え方が提案されます。

企業が消費者をパートナーと認識しなおし”適切な人に、適切な手段とタイミングで適切な内容のメッセージを伝える”ことで、味方メディアを構築し少しづつ、しかし最終的には大きな力を得ることができるのです。


さて、今インターネットマーケティングは、従来のメディアを使ったマーケティングとは異なった方向への可能性を見せ始めてています。「そんなんじゃクチコミしないよ。」はインターネットのサービスやコンテンツ、マーケティングに関わる人たちがそれぞれその可能性について考え始めるきっかけとして、最良のテキストなんじゃないかと思います。



posted by オーイシ at 19:29| Comment(3) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする